灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~




キッと睨みつけた視線さえ
楽しむかのような横柄な態度。



出口は塞がれている。
逃げ場はない。



コイツ…何を企んでいる…?
どうすれば…この場を抜け出せる…?
どうすれば………



『契約は成立しているよ。』



一枚の紙切れを見せつけられる。
よく見ると、あたしの直筆でサイン
されていた。
全く見に覚えがない。
どうやって書かせたの?



驚きよりも呆れかえってしまう。
見れば見るほど自分の筆跡で
気持ちが悪い。



部屋の電話から外部に連絡をしようと
受話器を取ったが、
それは置物に過ぎなかった。
始めから繋げてなどいない。



いやらしい笑い声が部屋に響く。



『クックック。今度はそのまま犯して
 やろうか?本当の怖さを植え付けて
 やる。俺に逆らうとどうなるかを知
 るといい。』



ジリジリと詰め寄る醜い姿。
電話や花瓶、手に触れたモノ全てを
相手に投げつける。



簡単に交わしながら壁際まで
追い込まれた。