灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~




『ちゃんと洗わなきゃ。まだ途中
 だよ?』



肩に触れた手を拒絶した。
目線はあたしの躰を捉え、
『キレイだ』と笑う。



ベットの上に服を見つけ身に付けた。
沸々とわき上がる怒りを胸に
キャップ帽をかぶる。
出口には相手が立ちはだかり道を
塞いでいる。



『どけよ。』



『何処に行くの?キミは僕と契約した
 んだよ?悪いがもうキミは僕の所有
 物だ。』



『はっ!?そんな契約した覚えはない
 し、あんたあたしの気持ち無視して
 レイプしたんだよな?訴えてやる。』



上着を取って相手の前に立つ。
ポケットに入れてあったナイフを
触りながらもう一度『どけよ』と
言った。



顔色ひとつ変えない相手に
苛立ちが募る。



『また注射でもするつもり?そんな
 ことしなきゃ誰も相手にしてもら
 えなかったんだろ?最低だな。
 腐ったカスがやることだよ。』



『何とでも言え。でも此処からは
 一歩も出さないぞ。』



『あたしはあんたの所有物じゃない。』