掃除してるそばから廊下に
唾を吐く者。
大きな声に過剰反応して
奇声をあげながら走り回る者。
四つん這いしながら赤ちゃん返り
している者。
そっと割れたグラスを拾い始めている
と背後に気配を感じる。
影を目で追いながらも作業に徹した。
グシャ…!
ガラスの破片が食い込む音。
『……………っ!』
拾う手を上から足で踏まれる。
恐る恐る見上げたら、
ニヤリと笑う金髪の子と目が合った。
『ねぇ、イタイ?』
『……………。』
会話なんて、出来るんだろうか?
ジリジリと力が加わり鈍い音が鳴る。
すぐに探偵も駆けつけた。
『すみません。すぐに片付けますので
足をどけていただきませんか?』
『は…?お前に言ってないんだけど?』

