『腕の傷はクスリか…?』



睨みつけるあたしを嘲笑うかのように
反応を楽しんでいる様子。



確かに両腕には
いくつかの注射針の痕。
安定剤を無理やり打たれた痕だ。



『あんたに関係ない。服はどこ?』



『それがお前の答えだな?』



『は!?』



ものの数秒で
あたしはブチ切れる寸前だ。



それが伝わったかどうかは
わからないけど
無言のまま男は出て行き、
乾いたあたしの服を持って
入って来た。



『あ!?何突っ立ってんだよ。
 出てけよ。』



服を脱ぐ前にそう言うと
我に返ったのか
『ああ、すまん』と慌てて
出て行った。



上を脱いで下着をつける。
伸ばした時に見える腕の傷。
関節部分がアザになってる。