灰色の瞳~例えば異常者だとしたら~




『アキ…!』



そう叫んで、
震えるあたしの手からナイフを
奪い取り、力強く抱き寄せてくれた。



熱い体温が震えごと呑み込んで
くれる。



『あ……ぁ…郷田……郷田っ……!』



何度も名前を呼んで、
まるで子供のように泣きじゃくった。
止まらなかった。



『たく……目を離したらコレだ。』



呆れながらも全身で震えを
止めようと努めてくれる郷田に
しがみつくあたし。



もう……止まらないよ。



郷田………



独りにしないでよ……



あたしから離れないで……



今この震えを止めれるのは



あんたしかいないんだよ……



もっときつく抱いて……



もっと………