瞼を開けると、広がる
灰色の世界。
あたし…生きてる…?
フカフカの布団に包まれ
ベットに寝ている。
ゆっくりと辺りを見渡す。
大きな本棚には
隙間がないほど本がぎっしり
並べられている。
高い天井。
大きなシャンデリア。
高級感漂うサイドボード。
ここは……何処?
ズキズキ痛む頭を起こし
ふと、着慣れない服を
まとっていることに気付く。
グレーのシルクのパジャマ。
そして、下着は身に付けていない。
──え…?どういうこと!?
身体を起こし、確かめる。
ヤられてはない、と思う。
でも一体誰が?
何のために?
ドアの向こうから足音が聞こえて、
慌てて身を倒し、瞳を閉じた。

