透明水彩



◆◆◆


残された時間っていうのは、今まで以上あっという間に過ぎ去っていく。

連れて来られた廃れた研究施設の一室、そこにはあの、白い装置があたしを待っていた。


「美凪ちゃん、向こうに戻っても元気でやっていくんだよ。」

「……ありがとう、叔父さん。」


叔父さんには向こうの世界でも、これから先お世話になることは確か。差し出された手を握り返せば、叔父さんは優しく笑った。


「過去の俺に、未来の俺の武勇伝でも聞かせてやってくれ。」

「……ケイの武勇伝って何。」

「最後までつれねぇ奴だな、美凪。」


ケイこそ、最後までふざけてるよね。
そういうとこ、べつに嫌いじゃないけれど。それに、この時代のケイにはお世話になったし、素直に言えないけど感謝してる。