「……お父さんを裏切った、本当の理由は何なの?」
肩を押さえたまま立ち上がり、そう春水さんへと問い掛ける。
武装集団に守られている春水さんの表情はよく見えなかったけれど、楽しそうに、可笑しそうに、ニヤリと口角を上げた気がした。
「それは君も、正臣から聞いているだろう?元々は君という兵器に憧れ、欲した。
そしてそれを利用して、秋臣と創り上げたROSAを支配しようと考えたのさ。」
叔父さんが、あたしがこの時代に来たときに説明してくれた推測と、同じ……。
発端は、高瀬美凪という人間兵器だった。
「だがもちろん、秋臣が君を手放す訳もない。かといってその兵器の作り方は、秋臣が独自の方法で隠滅した。」
そこで一旦言葉を区切った春水さんの声色は、次の瞬間ガラリと変わる。
遠くから向けられた視線に、ゾクリと背筋が凍った。


