透明水彩


「でも、芽梨からの報告は何だったと思う?
“美凪さんは予定通り外出。だけど、莱が一緒。止められなかったから、後は芹奈姉に任せます。……死なない程度にお願いします。”
あそこで自分が敵側だとバラす訳にはいかないと、芽梨は組織を優先した。」


莱、よりも組織を……
あんなに莱を想っている芽梨ちゃんが……?


「……嘘、でしょ?」

「嘘な訳ないじゃない。その結果が、現状でしょう?彼は重傷を負った、けどそのかわり、芽梨はアナタを除外した2人の時間を得た。経過がどうあれ、結果は芽梨が望んだことだったのよ。」


確かに今、芽梨ちゃんは莱の看病に付きっきり。
あたしが傍に寄ることさえ許さず、ずっと。

それでいいのだと、それこそがあるべき姿なのだと、そう思っていたのに。
そう思うことで、諦めようとしていたのに。

それらが全て、仕組まれたものだったなんて……。