「私は別に、リングのことも、兵器のことだってどうでもいいんだけどね。
ただ、アナタが嫌いだったのよ。いつもいつも藤倉君と一緒に居て、私の邪魔ばかりするから。」
そう続けながらも芹奈さんがあたしに向ける銃口は、ぶれることなくただあたしだけに向く。
段々と縮まってくる彼女との距離に、あたしは背を向けることさえできずただ後ずさった。
…――でも、何?
藤倉って、理人のこと?
理人がこの人と、何の関係が……
「芹奈はね、美凪ちゃん。元々この抗争やCROCEとは無関係なんだよ。ただ本当に偶然、大学で君と藤倉君と出会った。そしてその後、ワタシ達と君の因縁を知り、利害が一致したワタシ達に加わることになったのさ。」
まるであたしの疑問が伝わったかのように、淡々とそう述べた春水さん。
そして彼はまた、楽しそうに笑った。
「……利害って、何なの?」
そんな彼から目を反らし、目の前の芹奈さんへと視線を移す。
相変わらず憎悪の込められた瞳に後退すれば、ドン、とドアに背が着いた。


