透明水彩


あたしとリングがリンクしてる。
そしてこの時代のあたしは死んでいる。

それらの事実をこの世界に来て初めて聞いたときから、あたしはきっと。
心のどこかで、ある程度こんな結果を予想していたのかもしれない。


「まさか、」

「うん。その事実があるからこそ、君は考えた。自分が死ねばリングは消滅する、抗争は終わる、と。……だからこの時代の君は、自ら死を選んだ。」


わからなくもない、選択だとは思う。
もし今あたし自身が同じ立場だったら、きっと。同じ選択をしないとは言い切れない。


「俺に『ごめんね。ありがとう。』って。そう言って、最期に笑った。
…――俺は目の前で1人哀しい決断を下した美凪を、守ることさえできなかったんだ。」


理人が前に言っていた言葉が、今の言葉と重なる。
理人が言っていた守れなかった、は、この時のことだったのか……

話が、繋がっていく。