透明水彩


やっぱり、全てを知りたい。
その日あたしに何があったのか、どのようにして命を落としたのか。

だってこのまま知らないままじゃ、みんなにツライ思いばかりさせていた自分自身を、あたしはきっと許せない。


「……そっか。でも理人、もう1つだけ聞かせて。」

「何?」

「婚約の翌日、あたしが死んだのは何で?
あたしは、どんなふうに死んだの?理人は傍に居た?」


矢継ぎ早に紡いだ問いに、微かに理人の表情は歪んだ。気まずい雰囲気が漂う中、雰囲気に負けないよう理人を見つめ続ければ、理人はゆっくりと言葉を紡ぎ出す。


「……まず、1つ。美凪が死んだとき、その最期を見届けたのは俺1人だ。死ぬ間際もずっと、俺が美凪の傍に居た。」


理人がずっと、あたしの傍に……

あたしが知り得ない事柄が、理人によって語られていく。