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あの後、のえるで杉山さんがオススメだと言ったホットサンドを食べ、莱と一緒にアジトへと戻ってきた。
久しぶりに外を歩いたからか、異様に疲れて、全身がダルい。
「お疲れですかー?」
「うん、疲れた。」
「……歳、ですねー。」
「いや、今は莱と同い年だけどね。」
そんなくだらない会話を交わしながら、廊下を歩く。夕食の準備中なのであろう厨房からは、カレーの匂いが漂ってきた。
「らーいっ!」
大広間の前を通り過ぎたとき、中から突如として響いた高い声に、思わず莱と同時に足を止める。
その声の主が誰か、なんて、そんなのは考え無くてもわかってはいた。このアジトに女子はあたしを含めて3人しかいない訳だし、藍香があんな甲高い声を出す訳がない。
あたしがそんな思考を巡らせる中、勢い良く大広間から飛び出してきたチェリーピンク色は、思い切りあたしの隣へと飛びついた。


