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あの後、理人との通話の途中あたりから、あたしの記憶は定かではない。
気がついたら隣に理人が居て、理人が呼んでくれたらしく、叔父さんも居て。
連れて行かれた警察署で、警察の人にも色々聞かれた気がするけれど、何を答えたのかさえ全く覚えていない。
ただ、霊安室で変わり果てた両親に再会したときは、また涙が溢れ出たけれど。
「大丈夫だよ、美凪ちゃん。」
あたしの肩に手を載せながら、そう諭すように言った叔父さんが指し示していた意味は、程無くして理解することができた。
叔父さん宅の一室をあたしの住む場所として与えてくれたし、殺された両親についての事務処理も、全て引き受けてやってくれた。
おかげで、あたしがショックから立ち直れず呆けている間に、全ての事柄も、葬式も、一段落ついて終わっていたような有様だった。
まったく、情けない。


