記憶の桜 -栄枯幻世-



そんな私に彼は小さく息を吐いた。




すると、身体がふわりと浮き上がり、私は土方さんに抱き上げられた。




「総司、後は頼んだ」




「は~い」




沖田さんはその場の空気とは合わない飄々とした態度で返事をする。




土方さんは私を抱き抱え、廊下を歩き出した。