汗が出たミナナの首筋を彼が舐めとっている時に。
「ミナナ……?」
ミナナが彼を押した。
そのまま力を加えれば、彼はなすがまま、ミナナが彼の上に乗る形になった。
「じっとしてください」
「えっと……」
困惑する彼に気が良くなった。
笑いはしないが、この彼の顔を更に動揺させてやると思えば、いい気味の言葉が出てきた。
彼の体に舌を這わせる。
目を微かに細めた彼はミナナの肩に手を置いた。
味なんかしない彼の体。
――血の味はしないよね、やっぱり。
彼は数えきれない人を殺しているから、返り血などが体に染み込んでいると勝手にイメージしたが、やはりそれはイメージでしかなかったらしい。


