食事を取りにダイニングに出かけたのは、午後九時前だった。


 食堂もギリギリ開いていて、オーダーストップのほんの直前だ。


 中へと入っていき、チャーハンとラーメンのセットものを頼む。


 食べ終わってから、付いていたウーロン茶を飲んだ。


 気持ちが落ち着く。


 それから二日後の朝、僕たちは揃って島を出発し、日本へと舞い戻った。


 また新年度から新しい体制で仕事が始まる。


 疲れているのだが、これが現実だ。


 成田に降り立って、僕は新宿の部屋へ、江美は六本木のマンションへと戻った。


 時差ぼけした頭を休めるのに、丸一日掛かる。


 三月の終わりから通常通り出勤した。


 きつい仕事がまた待っている。


 決して焦らず一つ一つこなすつもりでいた。