「ああ、おはよう」


 互いに挨拶し、自分の個室へと入っていく。


 深呼吸し、気持ちをリラックスさせてから、パソコンを起動させる。


 古いOSで、起動するまでに若干時間が掛かる。


 その間、コーヒーを一杯淹れた。


 目を覚ますにはエスプレッソで一杯がいいと思い、濃い目に淹れてカップを手に持つ。


 そして一口啜った。


 デスクの固定電話が鳴り始める。


 受話器を取ると、受付の女性が取って転送したようで、


「園岡先生、お電話が入っております。内線五番です」


 と言った。


 五のボタンを押して、すぐに話し始める。


「おはようございます。園岡ですが」