2008年、夏。

「姫野さん、誕生日おめでとう」

同僚の斎藤は小包を差し出す。

「ありがとう」

理想出版に勤める私は、自分でも驚く程の美人さで、人気を集めていた。


「おめでとう」
「おめでとう!」

様々な男性からプレゼントを貰う。

「ちょっとー! 少し美人だからって止めてもらえません〜?」

入社したばかりの元ギャル娘、紀山が髪をイジリながらひがむ。


「千晴ちゃん、すねないの〜。千晴ちゃんが誕生日の時はプレゼント上げるからね〜」

同じく同僚の岡田が、紀山の相手をする。

噂では、紀山と岡田は付き合っているだとか…。