無我夢中で走った私は、一件のコンビニを発見した。 そこに駆け込み入る。 “いらっしゃいませ” 何気無い店員のセリフが、妙に安心できた。 私は息を整え、雑誌のコーナーへと寄った。 一冊の女性雑誌を手に取り読もうとした。 チラッと外を見た。 サングラスにニット帽を身に付け、口にマスクをしている男性がいた。 私は雑誌を落とした。 しばらく硬直した私を差占めに、男性は去っていった。