「はぁ」


今日で何度目のため息だろうか


先日行われた試験のことで琥珀は落ち込んでいた

前頭領の名を書くことは出来たが、歴史はさっぱりだった


結果は三日後


もう結果が目に見えている


「やだなぁ。もう帰りたい」


琥珀の瞳が潤んでくると、近江が部屋の中に入ってきた


「琥珀様、失礼します」

「お、近江っ!」


突然の近江の登場に、急いで琥珀は袖で涙を拭いた