「百鬼琥珀、前へ……」

かすれた声が琥珀を呼ぶ

琥珀は一歩一歩と前にで、床に手を当てて頭を下げる


「そなたは、頭領となり何を望む?」


新しく決まった老長が、琥珀の心のうちを尋ねる

頭領となって私が望むもの


もう決まっている


私は……


「……私は、鬼と人間の幸せを望みます」


「それはなぜだ?」