【第二部】鬼に愛された女



「待って鋼。寝るまでここにいて」


お願い……。と、御簾ごしから聞こえてくる


「……では、早く寝床についてください」


「わかった。ねぇ、それよりそこ寒くない?中に入ったら?」


「大丈夫です。お気になさらないでください」