「来てくれたの?ごめん、今日も店開けられないんだ。」

「店長さん。」

振り向けばそこに、若い男が立っていた。

イタリア料理店の店長なんて言うから、日に焼けた肌にギトギトオールバックのヒゲ親父を思い描いてた俺は、ありったけの思いを込めて睨みつけてやろうと思ってたのに、拍子抜けしてまじまじと見つめてしまった。

「店長さん」は、どうみても22、3で、デニムにダンガリーシャツなんてラフなカッコをしていた。