ONESTAR

ねーちゃんが、とびきりの笑顔をくれる。

世界でただ一人の、

俺の、

俺だけのねーちゃんが。


ダメだよ。


やっぱ一生、この気持ちは変わんねーよ。

ねーちゃんの姿が見えなくなるまで裸足でその場に突っ立ってたら、

泣きはらした目のおふくろを連れて親父が俺の靴を持って迎えに来てくれた。

「帰るぞ、ヨシアキ。」

俺は、ねーちゃんのハンカチを握り締め、

16にもなって親父とおふくろに連れられて家に戻った。