登校拒否なんてのを2年もやり、
他人と話すことも出来ずに脅えて自分の部屋から一歩も出られなかった俺が、
年々バレンタインデーのチョコレートの数を増やし、
去年のバレンタインデーには、
当時の彼女が睨みを利かせていたにもかかわらず、
学校で大きな紙袋2つ分、家に帰ったらおふくろが、
「ヤマザキ君に渡してください」
と女の子たちが次々に持って来たと、
うんざりした顔でダイニングテーブルの上の山積みにされたチョコレートを指差した。

それなのに!