靴下一枚で1時間もかけてアスファルトの上を歩いて帰れば当たり前か。

何やってんだろう、俺。

ったく、

カッコ悪すぎる……。


何も考えたくなかった。

ねーちゃんの好きな男なんて見たくなかった。

ねーちゃんの彼氏のフリなんてしたくなかった。

ねーちゃんの作り笑いも、泣きそうにケナゲな瞳も、見たく、なかったのに。



何だって神様は、こうも俺に冷たいんだろう。