「……じゃ、弟じゃなかったら?」

「え?」

「弟じゃなかったら嫌い?」

「もう、さっきから何言ってんの?ヨシアキはあたしの弟でしょ?」

「おふくろが黙ってるだけで、俺、親父の子じゃないかも。」

「そんなわけないじゃない。」

ねーちゃんがベッドサイドに座り込んでる俺に、手を伸ばす。

頬にねーちゃんの手が触れる。

「ヨシアキってば、食べ方とかお父さんそっくりよ。

あと人参嫌いでしょ。お父さんと一緒。もう絶対親子だって。」

呆れたように言うねーちゃんの手を握り、

そっと手の甲に唇をつける。