「……どうして?」

ねーちゃんが聞き返す。

「好きか嫌いかで答えてよ。」

「……嫌いなわけないでしょ?弟だもん。」

「……都合のいいときだけ、弟だって認めんだ。」

「あたし達、生まれた時から一緒だったら

きっと仲良しの姉弟になれたわよ。さっきの皿洗いの時みたいに。」

俺は……

長年連れ添った夫婦みたいって思ったんだ。

「あたし、小学校の頃、弟か妹が欲しいってサンタさんにお願いしたことがあるくらいよ。」

夢が叶って良かったなんて1ミリも思ってないくせに。