ONESTAR

「マリコ、結婚するの?!」

俺が運転手に行き先を言うのに、かぶせるようにねーちゃんが聞いて来た。

「う、うん。」

「学校の先生になるのが夢だって頑張ってたのに、どうしたの?何があったの?」

勢い込んでねーちゃんは次々に質問を浴びせる。

納得出来ないって感じ。

「えっと、出来ちゃった結婚だって。」

「出来ちゃった結婚?」

「そう。なんか、もう6ヶ月で反対しようがなくってって……」

「なんだ、じゃ、仕方ないか~。」

食って掛かりそうな勢いで俺に質問してたねーちゃんが、

やっとタクシーのシートに腰を落ち着ける。

仕方ないんだ?!