ONESTAR

「何?」

「用意したから、昨日。俺の料理食べに来て。」

「……でも。」

「親父とおふくろならいないよ。昨日から結婚式で九州行ってんだ。今日も泊まり。」

「結婚式?誰の?」

「マリコちゃん。」

「マリコ?!ウソ!!」

ねーちゃんが驚いてる隙に手を引いて、

雨の中、外に飛び出し、

まるで俺達が外に出るのを待ってたように、

通りかかったタクシーを拾った。

神様、本当に、

どうかしてんじゃないの?