明らかに「どうして?」と言うニュアンスを含ませて店長の母親が聞く。

そりゃそうだろう。

俺は店長の兄貴とは面識もないんだから。

「ナツキさんに無理矢理ついて来たんです。あの、お参りしないんですか?」

何度も菊の花束を持ち直す店長の母親に笑顔で聞いてやる。

何だって帰ろうとなんてするんだ?

「ああ、ナツキくんが、タカシと話があるみたいだから。邪魔しちゃ悪いかしらと思って。あなたは?」

んじゃあ、ナツキはあれでやっぱり話をしてるつもりなのか?

墓石と?!