「あの!すいません!!」

俺の声を聞き、振り向いた女の人は俺のおふくろよりもちょっと上くらいの年で、

思った通り、店長ととても良く似ていた。

「あの、ササキさんですよね?」

「ええ?」

戸惑った笑顔をつくるその口元が、薄い皮膚の感じが、目元が、

明らかに店長との血の絆を物語ってる。

この人は、店長の母親だ。

「あの、俺、店長さんに勉強教えてもらってるヤマザキと言います。」

「ああ、あなたなのね、参考書を……」

「ええ、有難うございました。」

「今日は?ナツキ君とお墓参り?」