ＯＮＥＳＴＡＲ

「……じゃ。」

リホコが電話を切り、俺が終わらせようとしていた関係を先に断ち切った。

「俺は、腹違いのねーちゃんが好きだ。」と言わせもしないで。

おまえですら、他人に言うことの出来た思いを、

俺は口にすることも出来ない。

禁忌だと知ってて、

それでも止められないこの思い。

たまらなくなって生れて初めて俺からねーちゃんに電話をかけた。

通話のボタンを押す指が、

笑うくらい震えてた。