ONESTAR

そこで、「そうしろ。」と言えば終わりだったのに。

何だっておまえは、こんなところに来て俺に説教なんてしてるんだよ。

「俺は、リョーコとつきあってるから。」

生真面目に答えるリュージの顔に、タバコの吸殻入りコーラをぶっかけてやりたい衝動をかろうじて押さえ込む。

「それでも俺に、文句は言いに来るわけね。」

「リホコは幼馴染だからな。」

そのリホコがおまえを好きだと言ってるのに。

おまえが義理立てしてるリョーコはおまえのこと、これっぽっちも好きじゃないのに。

おまえはリホコの精一杯の告白を気づきもしないで。

おまえはリョーコのウソを見抜きもしないで。

今、ここにいるのか?

おまえがいるべきなのはここじゃないのに?