ONESTAR

「好きって言うか……家では勉強しか出来なかったから。」

「どうして?わかった!お母さんが教育ママだったんだ。」

「いや、兄貴が心臓弱かったから。」

「何で兄貴が心臓弱いと家で勉強しか出来ないの?」

「身体動かすと心臓に悪いだろ?」

「それは兄貴だろ?店長は外にでも遊びに行けばよかったじゃん。」

「……それは、そうなんだけどさ。」

店長は曖昧に笑い、もうこれ以上この会話を続けないと言う意思表示に窓に向かい、

「今日はずっと雨だなー。」と呟いた。

つまり、

店長は、心臓の弱い兄貴のために、自分もおとなしくしてたって事?

それって…………。

…………それって。