「ついてこないで!」

「俺!」

息を吸って次の言葉を飲み込んだ。


あんたのことが好きだと叫べたら、

どんなに楽になれるだろう。

俺の存在を知った時から、

心のありったけで俺を憎んでいるねーちゃんを、

好きだと言ってしまえたら。