リュージの小さな舌打ちが聞こえた。

同じ想いだったらしい。

俺のように苦笑いするでもなく、

リュージはひたすら自分のギターを鳴かせる。

乱暴なのにせつない音が、

俺の吐き出した言葉を乗せて

この狭いスタジオの中で出口を求めて荒れ狂う。



防音設備の整ったこの部屋の厚い壁を突き破るほど、

この歌に魂が宿ればいい。