ONESTAR

「……泣いても……負けじゃないよ。あんたはもう、十分に復讐したじゃないか。

あんたがそんなに無理して頑張らなくても、

親父もお袋もきっと自分達の罪を一生、忘れることなんてないよ。」

ねーちゃんがふと立ち止まり、俺の手を握り締めていた指を緩める。

俺はぎゅっと力を入れて握り返す。


離さないで。

お願いだから。

「俺、最初に出会った頃のねーちゃんと同い年になったんだぜ。」