ONESTAR

いつの間にか俺達は、30分の道のりを黙ったまま歩き続け、リストランテアップルまで到着していた。

「いや、その、」と言いよどむ俺に、ねーちゃんは、「ちゃんとご挨拶してね。」とまるで子供に言うように注意して、ちゃんと出来るかしらと心配そうな顔をした。

「わかってるよ。」



ねーちゃんは、意を決したように俺に向かって頷き、店のドアを開けた。



いらっしゃいませ、と誰かの声がする。



もし。