ONESTAR

それがどうしたよ、イチムラ。

あんたは女の子なのに、おんなじ女の子のリホコが好きで、

俺は弟なのに、血のつながったねーちゃんが好きだ。

イチムラは泣き笑いのように顔を歪め、何も言わずに部屋を出て行く。

そうして明日、教室で会ったら、いつものように腰に手を当てて言うのだ。

「宿題、やって来たでしょうね?」