ONESTAR

一筋零れ落ちてしまった涙は、それを合図にただ止め処なくイチムラの頬を流れ続けた。

何だか放っておけなくて、

俺は、イチムラの腰を左手で抱き寄せ、右手で髪を撫でてやった。

イチムラは俺の肩にこつんと額を乗せ、「どうしたの?優しいね。」と言った。

「俺、優しいぜ。」

「ウソばっかり。こないだ校門の出待ち告白、目の前でラブレター燃やしたって聞いたよ。」

「燃やしてねーよ、破っただけだって。」