普段、うちの店のママはめったに あたしの世界に入ってこない。 店であたしが働くときも ほどよい距離感を持ってお互い、 それぞれの仕事をこなす。 けど、あたしが本当に困った時だけ手を差し伸べる。 あたしが「普通」の仕事が出来なくて この町でフラフラしていたとき、 ママは自分のクラブで働かないかと 誘ってくれた。 あたしはちょっとだけ迷ったけど 結局いく当てもなくて うん、と首を縦にふっていた。 それから数年。 あたしはなんとか生き延びている。