公園の中にある小さなドーム状の遊具にあたしたちは移動した。 思ったより中は広くて、実は車椅子のまま、中に入った。 ほのかに桃色に染められたその遊具は、普段はこどもたちの恰好の隠れ家なんだろう。 壁には小さな落書きが たくさんかかれていた。 「ねぇ、 実は走ること嫌いだったの」 あたしがたずねると、 うーんと実は首をひねった。