「今日はどうだったの?」 俺と榎南の会話はいつも必ず俺から始まる。 いつもはこの質問をしても、榎南は質問に答えず黙っているのに… 『すごかった。』 今日は珍しく返事が帰ってきた。 でも、すごかったって大雑把過ぎるだろ。 榎南はそれ以上話さず黙っている。 やっぱり自分の事になると必ず下を向いて黙るんだよな。 「ゆっくりでいいよ」 焦らせた所でちゃんと自分の思った事言える訳じゃ無い。 話そうとしてくれてるんなら、俺は待つから。