「俺、真梨ちゃんとは同類だって思ってたんだけど」
確かに、あたしと颯は同類かもしれない。
基本他人は信頼しないし、どうでもいい。
だけど、似てはいない。
「颯と似てるのはタカでしょ。 あたしはどっちかっていうと隼」
「タカ? それは言われたことないな」
「似てるよ、そっくり。 仲間想いなとことか」
「ふーん……そう」
思い方は違うけど、、仲間を大切に思う根本的な部分は同じだと思う。
あたしにはあまりない、温かい部分。
多分、それは。
あたしと隼にはないものを颯とタカはもらったから。
幼い頃、あたしと隼がもらえなかった“愛情”をもらったから。
「じゃあ、さ」
「うん」
「もしも……本当の親に会いたいって言われたら、真梨ちゃんはどうする?」
「……」
答えられなかった。
そんなこと考えたことなかった。
というより、親でもなんでもないと思ってるあの人のことは、考えようともしていなかった。



