俺は獅龍以外に大切なものを持つべきじゃない。 そう悟り、俺はあの事件以降、あそこに帰っていない。 今でもたまに来る園長からのメールには「いつでも帰っておいで」と書かれているけど、俺は多分、獅龍を辞めるまで帰ることはないだろう。 「でも……いつかは連れてってくれるんでしょ?蓮の大切な場所」 「……そうだな、獅龍を辞めたら……一緒に、行こう」 いつか……獅龍を辞めて、高校を卒業して、……決意ができたら。 そうしたら……一緒に、行こう。俺の施設(家)へ。 【蓮斗side end】