「くっそ!!」

「じゃーあね〜」



俺が相手を倒し終わる頃には、キョウは正門に停車していた車に乗り込み、発進した。



「待ちやがれ!」



正門の近くに待機していたPhantomの野郎が乗っているバイクを、殴って奪う。

親父、借りるだけなら、良いよな? 返すから!

そのまま奪ったバイクに乗って、キョウの車を追いかけた。





爆走していく車を必死に追いかける。

車のスピードに追いつくために、どんどんスピードを上げていく。

車もスピードを上げて逃げていく。

それでもバイクの身軽さを活かして走り続けること10分、車に追いついた。



車と並列して走る。

バイクに乗ったまま車の側面を蹴り上げたが、車は構わず走行していく。

しばらく同じことを繰り返しつつ、車を停止させる隙を伺っていると、さすがに焦れたのか車をバイクに寄せてきた。

どんどん接近して、もう今にも当たりそうな距離まできた。



やばい、当てられる!

当てられたら、車にバイクが勝てるわけがない。