そんな生活が一年続き、母さんに限界がやってきた。
限界が来た母さんは俺を虐待するようになった。
毎日、服で見えないところを殴られ、蹴られた。
あんたなんか生まなきゃよかったって、何度も言われた。
食事も満足に与えられなくなった。
1日の食事が給食だけだなんてことは、ザラだった。
たまに会う親父はどんどん痩せて行く俺を心配してくれたけど、なかなか虐待には気づかなかった。
親父がいる時は当然食事をもらえたし、母さんも表面上は優しかったからまさか虐待してるとは思わなかったんだと思う。
そんな状態で小学校を卒業し、中学校に入ってすぐ俺は夜の繁華街に入り浸るようになった。
繁華街には俺のように居場所のない奴が溢れていた。そんな奴らといるのは、傷の舐め合いかもしれないけど居心地が良かった。
だけど人よりも体の小さかった俺は、すぐに補導された。その時に親父にも連絡が行った。
親父は俺に「なんであんな所にいた、金輪際行くな」と言ったが、もう従順で可愛い俺ではなかった。
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こんにちは。水瀬甘菜です。
『愛して。Ⅱ』をご覧いただき、ありがとうございます。
隼の過去編の途中ですが、お知らせです。
隼の過去は、今までで一番深刻で暗い内容になることが予想されます。
暴力シーン、流血シーンなどがあります。(暴力シーンは今までもこれからも割とあるので今更ですが……)
苦手な方は315ページから読まれることをおすすめします。
お知らせは以上です。これからも真梨たちのことを応援していただけると嬉しいです。



