「隼ー!」
名前を呼んで手を振ると、嬉しそうに両手で振り返してくれる。
愛らしくて、とってもかわいい。
「真梨、蓮、いらっしゃい! すごい格好だね!」
そう言って迎えてくれた隼は、クラスで作ったのか周りとお揃いのエプロンをつけている。
それも相まってより可愛らしい。
「恥ずかしくて、本当は嫌なんだけどね」
「えー、似合ってるよ? かわいい」
「ありがとう」
「へへ。何にする?」
お店のテントの中には光と虎太郎がいて、ソーダを作ってるみたい。
光が失敗したのか、虎太郎に怒られている。
光、不器用そうだしソーダ作るのには向いてなさそう。
「茶」
「え、蓮、お茶飲むの?! ソーダ買ってよ!」
蓮の注文に、隼がむくれる。
周りから隼さんかわいい〜、と言う声がいくつも上がる。
「喉渇いてんのに甘ったるいもん飲めねぇよ」
「えー」
「隼、あたしがソーダ買うから」
「真梨ぃ……ありがとうぅ〜〜」
うるうるした瞳で見つめてくる隼。
なんか、買ってあげなきゃ、って思っちゃう。元々買うつもりではあったけど。



